パソコンの作業による慢性的な疲れ目や充血、目の乾き(テクノストレス眼症)で悩まされている人が急増しています。一般的な疲れ目とは違うこの様な異常はVDT(Visual Display Terminal)症候群とも呼ばれ、ひどいくなると首や肩の凝り、全身の倦怠感、自律神経失調など精神的なダメージも引き起こしてしまうようです。
ではどうしてこのような疲れ目になってしまうのでしょう?
絶えずピントを合わせ、明るさを調節する目はパソコンの作業をすると頻繁に視線を動かさなければなりません。そのため目の周辺の筋肉が疲労し、ピントも合いにくくなってしまうのです。
また、まばたきの減少による「ドライアイ」もテクノストレス眼症の要因とされています。コンタクトレンズの装着やディスプレイを長時間見続けることで、十分な涙を目の表面に覆う機能が低下します。こちらも悪化すると、光がまぶしく感じたり、目の炎症を起こしやすくなるので注意して下さい。
以上のことからもパソコンによる目の酷使は、心身ともに負担をかけます。この症状に陥らないように、次の対策を心がけてみてはいかがでしょうか?
まずは目と体に負担をかけない姿勢をとりましょう。まず目とディスプレイとの距離を40〜50cmに保ち、画面を10度程度見下ろすように椅子の高さを調節します。
また、50分間作業を続けたら10分は休憩を取るように心がけて下さい。
慢性的な疲れ目の方は、濡れタオルを電子レンジで温めて温湿布すれば、目の周りの血行が促進され、ドライアイの対策にも役立ちます。
一方、目が痛んだり、充血する場合は、逆に冷凍庫で冷やし、冷湿布するといいでしょう。
時々目を軽く閉じて目頭やこめかみ、首の後ろなどのツボを指の腹で押しましょう。刺激が伝わり、気持ち良くなるはずです。
また、「眼球体操」も行うと目の周囲の筋肉や緊張がほぐれます。正面を向いたまま、視線だけを左、右、上、下の順にすばやく動かすだけです。
ビタミンAは、ドライアイ予防の他、角膜や網膜などの細胞、粘膜を正常に保ってくれます。ビタミンB群は視神経や目の筋肉の活性化に効果的です。
また、ブルーベリーに含まれるアントシアニンも、視力回復や眼精疲労の予防面で注目されています。 これらは食品から摂取するのが一番ベストですが、サプリメントなどを利用するのも良いでしょう。